鎌田劇場へようこそ!(503)
「海辺の家族たち」
しみじみといい映画だ。
フランスのマルセイユ近郊の海辺の家に住む父親が倒れ、3人の子どもたちが集まってくる。
かつて栄えた町も、今はさびれている。
山腹に美しい高架橋があり、時々列車が走る。
入り江の町は、おとぎの国のように美しい。
監督はロベール・ゲディギャン。「キリマンジャロの雪」という作品が大好き。ヘミングウェイとは関係ない。
俳優も、「キリマンジャロの雪」に出演していたジャン・ピエール・ダルッサンがこの作品にも出ている。
バラバラになった家族が、父親が倒れたことをきっかけに、もう一回絆が結ばれ直していく。
壊れかかった街の中の、家族の再生の物語だ。
最後に家族をまとめ上げるのは、この小さな港に流れ着いた難民の子どもたち。
子どもたちを3人の兄弟が面倒を見始める。
ぼくもマルセイユに行ったことがあり、アフリカや中東から行ってくる難民たちのサポートする NPO 尋ねたことがある。
数年前までこの地域一帯は難民が上陸する地域だったのだろう 。
海や町、人間が上品に描かれている。
人間はこうやって生きてきたいと思わせてくれるような素敵な映画だ。
5月14日公開。
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