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2021年8月13日 (金)

神様VS.神様

ギターの神様ブライアン・メイが、同じくギターの神様エリック・クラプトンを「変人」と批判したようです。
新型コロナのワクチンで副反応が出たため、ワクチン反対を言いだし、
さらに、ワクチン接種証明書の提示がないとコンサートなどに入れないという英国ジョンソン首相が言い出したルールに反対を示したクラプトン。
観客が差別されるようなステージでは今後一切パフォーマンスはしない、と言明しました。

それに対して、メイはこう批判しました。
「どんな薬にも副作用はつきもの、でも、ワクチンを「人を殺すためのもの」みたいなことを言う人は、私にはどうかしているとしか思えない」

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日本では、政府の脇の甘さで、ワクチンを十分確保できず、先進国の中では接種率が上がっていません。
それどころか、政府がのんびりしている間に反ワクチン主義の少数の意見が、ネット上に拡散し、それに引っ張られる人たちが多くなっています。
20代から50代にかけては、半分近くがワクチンを打つことを躊躇しているといいます。

ぼくは自己決定が大事だと思っているので、3割ぐらいはワクチンを打ちたくないという人がいても仕方ないと思っています。
しかし、それを超える数の人たちが出てきているとすれば、発症、重症化する人の数は抑えられません。
飲食店では、これからもお酒を提供できない期間が長引いてしまうでしょう。

ぼくたちの地域では比較的、スムーズにワクチン接種が進んでいるように思います。
ぼくの患者さんのほとんどがワクチン接種を希望していますが、
70歳代の方で2人、ワクチンを打つかどうか迷っている人がいました。
ネット情報を見た子どもから、打たないほうがいいよと言われたそうです。

ワクチンの接種率が伸び悩めば、コンサートに行ったり、飲み会をやったりすることはまだまだ難しそうに思います。
ワクチン接種のメリットと、デメリットを冷静に判断する必要があります。
そして、飲食店で働く人たちなど、多くの人たちの生活を守るためにも、
強制ではなく、もう少しワクチンを打ってもいいという人たちが広がることを望みます。

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