« ヤマザキマリさんを迎えて | トップページ | 怒りの連鎖を断ち切る物語 »

2023年10月14日 (土)

憎悪という病

「憎悪は大きな病気だ」
アブエライシュ医師の言葉だ。
彼は2009年、イスラエル軍のガザ攻撃により、3人の娘とめいを失った。
パレスチナ難民キャンプで成長し、エジプトのカイロ大学を卒業し、ハーバード大学で研修した医師である。

仲間たちから、お前はイスラエルを憎むだろうと言われたとき、
「憎しみは、憎む側をも破壊するがん細胞のようなものだ」と述べた。
4番目の娘が砲撃で瀕死の状態になったとき、必死に助けようとしてくれたのはイスラエルの医師だった。
「憎悪は大きな病気だ。それは破壊的な病であり、憎む者の心を破壊し燃やし尽くす」

Photo_20231013193601

Img_9804中央が、アブエライシュ医師

『それでも、私は憎まない あるガザの医師が払った平和への代償』(イゼルディン・アブエライシュ著、高月園子訳、亜紀書房)

この本が日本で翻訳されて出版されるとき、お手伝いをした。
著者であるこの医師は、現在の状況をどのように見ているだろうか。

|

« ヤマザキマリさんを迎えて | トップページ | 怒りの連鎖を断ち切る物語 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事