来年こそ中東に平和を(上)
2010年と2013年にパレスチナを訪ねました。
そのとき感じたことは、「入植」という形の暴力でした。
ヨルダン川西岸では、初めは金網で境界をつくっていたのが、やがてコンクリートになり、さらに巨大な壁になりました。
村のなかに、イスラエルの人たちが安全に通るための道路ができ、村が分断。
新しい豪華なイスラエルの居住地ができ、武器をもつ自衛団がつくられ、パレスチナの村の人たちの脅威となっています。
10月からのハマスの攻撃以降、ヨルダン川西岸ではますますイスラエルの軍隊や自衛団の暴力がエスカレートしています。
ガザへの攻撃とともに、ヨルダン川西岸での暴力もすぐにやめてもらいたいものです。
キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の聖地エルサレムでは、
ぼくが訪ねた10年前ごろは、東エルサレムと西エルサレムがわりあい上手に区分けをしながら、均衡を保っていましたが、
空き家があれば買い取って入るという形で、イスラエルが東エルサレムに入りはじめていました。
そして、今、イスラエルの自衛団はかなり暴力的になり、パレスチナ人に銃を向けるようになっていっています。
10年前、ピースボートでイスラエル人とパレスチナ人が一緒に船旅をするという試みがありました。
国は対立していても、一緒に旅をするとお互いの苦しみを分かり合えるようになります。
同じ人間なのです。
もう一回、そういう仕切り直しが必要です。
2024年、中東に平和がやってくることを祈るしかありません。
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