メメント(2)
永六輔さん
大腿骨頸部骨折をして歩けないとき、福島支援に車で5時間かけて来てくれたことがありました。
車いすでステージに立ち、「自分は前座だ」と言って、会場の被災者を大笑いさせました。
15分話すと、「あとは鎌田先生がいい話をしてくれるから」と言って去っていきました。
15分のために、往復10時間。
えらい人だと思いました。
かっこいい人だと思いました。
八戸で「鎌田實いのちの対話」(NHKラジオ)の公開放送をしたとき、
「がんという言葉がいけない」
「ポンという病名だったら、ずいぶんがんに対する恐怖心が減る」
会場は大笑いでした。
永さんは、開演前に自ら「講演前」というのをやります。
ぼくも、可能なときには開演時間の前、お客さんがまだ出入りをしているときにステージに上がり、けっこうおもしろい話をします。
これは永六輔さんから教わったスタイルです。
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