ここ数年、講演に呼ばれても、とんぼ返りをするようにしていました。
いつ心房細動が起こるか不安だったからです。
最近は、心房細動が起こらなくなり、
薬も徐々に減らし、抗不整脈薬も血液サラサラにする薬も止めました。
小樽の講演は、日帰りするほうがハードスケジュールになるので、
一泊することしました。
久しぶりに海を見ながら、本を読んで、いい時間を過ごしました。
今回の旅のお伴は二冊。
太田愛の『彼らは世界にはなればなれに立っている』は
日本人の作家らしくない展開で、全体が見事な寓話でできています。
大江健三郎の『万延元年のフットボール』の寓話的であり、神話的でもある作品の世界に引き込まれました。