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唐十郎さんが亡くなって、寂しさがひとしお。芝居づくりを見に来ないかと言われて、稽古場を訪ねたこともある。座長の横に座らされて、どんなふうに芝居が作られていくのか見せてもらった。紅テントに行くと、いつも喜んで迎えてくれた。
大ホールでの蜷川幸雄さんの演出で、宮沢りえと森田剛らによる『ビニールの城』や『下谷万年町物語』が上演されたこともある。舞台に唐十郎が出てくると、俳優としての存在感もすごかった。脚本を書き、座長をつとめ、演じ、小説を書いて芥川賞をとった。唐十郎は不思議な、あふれる才能の持ち主だった。
鎌田實 2024年7月16日 (火) 10時48分 | 固定リンク Tweet