鎌田劇場へようこそ!(571)
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2024年11月4日、国連の特別委員会は
イスラエルによるガザ地区での戦争行為は「ジェノサイド」(大量虐殺)の特徴と一致していると述べた。
ジェノサイドとは、特定の民族、人種、国民などの存在を全消滅させる行為。
「意図的に死や飢餓、重大な損害を起こしている」と特別委員会は指摘した。
ナチスドイツがユダヤ人600万人を殺害したホロコーストもジェノサイドの一つだ。
イスラエルは、ジェノサイドの恐ろしさをいちばん知っているはずなのに、
それと同じことをパレスチナ人にしている。
パレスチナ人から食料、水、燃料など生きるために必要なものをすべて奪う作戦をとって、感染症が広がってもかまわないと考えている。
イスラエル人は胸に手を当て、過去の悲劇を思い出すべきだ。
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トランプがグリーンランドを買収すると発言した。
言うことを聞かなければ武力行使も辞さないとも。
とんでもない発言だが、トランプの、ある意味、天才的な感覚はさすがだと思った。
グリーンランドはデンマークの自治領。
日本の6倍ほどの島に、人口5万7000人が暮らしている。
多くがイヌイットの人たちである。
温暖化にともない北極海が一年を通して航行できるようになった。
レアアースもある。
この宝の島を、ロシアも、中国も狙っている。
もう一つ大事なことがある。
イヌイットたちは独立したいと考えている。
ぼくは以前、グリーンランドに行ったことがあるが、
そのときイヌイットの人たちの独立したいという思いを感じた。
デンマークとの経済関係は60%。
独立をのぞむグリーンランドが、アメリカに応援を頼んだ形になれば
世界からのブーイングもかわすことができるだろう。
このへんがトランプのしたたかなところだ。
すでに、イヌイットのなかでトランプ支援の帽子をかぶっている人がいる。
このやり方は、
ロシアがウクライナの3州を併合したことと相似形をなしている。
今後、グリーンランドは独立を果たし、デンマークとアメリカが協力する形になる
可能性もある。
しかし、こうしたトランプ的なやり方が世界にひろがっていくと、
世界はますます混沌としていく。
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日本の2025年度予算案は115兆5415億円と過去最大になった。
新規発行する国債は30兆円弱で、あいからわず国債発行に依存している。
基礎的財政収支(プライマリバランス)は、赤字が縮小傾向ではあるが、
黒字化をしないかぎり、円安に歯止めをかけられない。
円安が続けば、日本は買収の手から逃れられない。
ある大阪のホテルもアメリカの投資ファンドに買収された。
このホテルは、ぼくも二回ほどホテル主催の講演会に出たことがあり、
アットホームなおもてなしが気に入っていた。
セブンイレブンも買収されかかかった。
日産も台湾の企業に買収されかかった。
すでに、多くの土地やマンションなどは中国の投資ファンドに買われている。
早く円が強くならないと。
今の政治の貧困をなんとかしないといけない。
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世界競争力ランキング2024をみると、
日本は38位。
かつて1位だったのに、どんどん落ち込んでいる。
1位はシンガポール。2位はスイス、3位はデンマーク。
アイスランド、ベルギー、タイ、インドネシアにも日本は負けている。
競争力ランキングの4つの柱は、
「経済パフォーマンス」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」。
日本は、経済パフォーマンスは21位。
政府の効率性は42位。
もともと日本の生産性は低いといわれているが「ビジネスの効率性」は51位とやはり低い。
政治もなんとかしなくちゃ。
選挙で人気さえとればいいというようでは、競争力は回復しない。
政治家にもしっかりしてもらいたいが、政治家を選ぶ国民もしっかりしてほしい。
デジタル競争力ランキングが32位というのも気になる。
今年は、政治と経済の立て直しをしていく必要があると思う。
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1948年に刊行されたジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984』。
ビッグブラザーが統治する独裁政党は、どんなフェイクもファクトと言い続けることで、民衆の認識を操作する。
ロシアや中国をみていると、この小説を思い出す。
日本でも、陰謀論を信じる人たちが出だしている。
「世界は影の政府に操られている」
はじめは荒唐無稽な陰謀論だと思っていても、
「もしかしたら」と思わせるような事件が重なると、
「そうかもな」と信じはじめてしまう人がいる。
「コロナワクチンにマイクロチップが埋め込まれている」という陰謀論もある。
ワクチンが嫌いな人は一定程度いる。
それはそれでいいのだ。
でも、陰謀論に夢中になってしまうと世界はとんでもない方向に行ってしまう。
陰謀論はひとつのエンタメくらいに思って、
おもしろいけど、あやしいなと思えるバランス感覚をもつことがこの世界をまっとうにするのだと思う。
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ニューヨークタイムズが1/2の紙面で
笹森恵子さんの死去を報じました。
広島で被爆し、顔も手もひどいケロイドになりましたが、
作家のノーマン・カズンズの支援で渡米し、手術を受けました。
その後、カズンズの支援で、アメリカでの生活が始まります。
日本やアメリカで講演し、核兵器の廃絶や平和の尊さを訴えてきました。
被団協のノーベル平和賞受賞はうれしかったのではないでしょうか。
彼女とは、テレビや雑誌で対談しました。
一緒に、チェルノブイリの汚染地域に行ったこともありました。
92歳。
ヒバクシャとして大変な思いをしたと思います。
よくがんばって生き抜きました。
いつも明るい笹森恵子さんを尊敬していました。
ゆっくりお休みください。
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2025年がスタートしました。
正月も書斎にこもって原稿を書いています。
原稿を書きながら、一時間おきに立ち上がって、
スクワットやランジなどを2~3分しています。
3月に完成予定で、現在作成中の「長生きカマタ体操」にも、スクワットやランジの動きを入れる予定です。
すでに今年前半の新刊が決まりました。
1月4日には、93歳の大村崑さんと書いた本が発売されます。
『崑ちゃん・鎌田式 老化のスピードを緩める最強の習慣!』(潮出版社)
崑ちゃんの若さの秘密を分析した、楽しく読める一冊です。
2月7日には、経済評論家の荻原博子さんとの共著で、
お金が貯まる健康習慣についての本が出ます。
3月には、2007年の黒柳徹子さんとの共著『トットちゃんとカマタ先生のずっとやくそく』が、ご要望により実業之日本社から復刊されます。
4月には、『17歳の君へ 人生の大切なものは目には見えない』(集英社)という、若者に向けた本を出す予定です。
5月は、うまく死ぬためにどうしたらいいかというテーマで、本を執筆中。扶桑社から出版されます。
今年もおもしろい本を続々と出していきます。
どうぞ、お楽しみに!
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