世界はどこへ行くのか(18)
トランプがグリーンランドを買収すると発言した。
言うことを聞かなければ武力行使も辞さないとも。
とんでもない発言だが、トランプの、ある意味、天才的な感覚はさすがだと思った。
グリーンランドはデンマークの自治領。
日本の6倍ほどの島に、人口5万7000人が暮らしている。
多くがイヌイットの人たちである。
温暖化にともない北極海が一年を通して航行できるようになった。
レアアースもある。
この宝の島を、ロシアも、中国も狙っている。
もう一つ大事なことがある。
イヌイットたちは独立したいと考えている。
ぼくは以前、グリーンランドに行ったことがあるが、
そのときイヌイットの人たちの独立したいという思いを感じた。
デンマークとの経済関係は60%。
独立をのぞむグリーンランドが、アメリカに応援を頼んだ形になれば
世界からのブーイングもかわすことができるだろう。
このへんがトランプのしたたかなところだ。
すでに、イヌイットのなかでトランプ支援の帽子をかぶっている人がいる。
このやり方は、
ロシアがウクライナの3州を併合したことと相似形をなしている。
今後、グリーンランドは独立を果たし、デンマークとアメリカが協力する形になる
可能性もある。
しかし、こうしたトランプ的なやり方が世界にひろがっていくと、
世界はますます混沌としていく。
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