日本はどこへ行くのか(23)
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半導体敗北再び
経産省はかつて、エルピーダメモリやルネサスエレクトロニクスといった日の丸企業を支援してきたが、失敗に終わった。
政府は2024年から2030年までの7年間で、AI・半導体分野に10兆円規模の公的支援を行うと決めている。
国策プロジェクトのラピダスには9200億円の補助を決定している。
トランプ大統領は、半導体に25%の関税をかけると言い出してる。
2ナノメートルの次世代半導体を作ることができるようになるかどうか疑問があるなかで、本当に作ることができたとしても、25%の関税をかけられると、
アメリカに輸出することは難しいのではないだろうか。
自民党政権は、無駄にぼくたちの税金を使ってるいるような気がする。
経済オンチがこの20年間の日本の経済力の弱体化させてきたように思う。
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〝自分放送局〟時代
SNSの時代になり、Xやyoutubeを使って発信できるようになった。
だれでも、手軽に発信できる〝自分放送局〟をもつようになったのである。
ぼくは「日曜はがんばらない」(文化放送)を14年続けてきた。
基本的には自由に発言できるのだが、
いつもスタジオにはプロデューサーがいて、台本作家とともに、誤りがないかどうか、
偏向しすぎる傾向がないかどうかチェックしてくれている。
しかし、SNSという自分放送局では、自分だけの思い込みがあってもチェックされることがない。
それがそのまま拡散されて、まるでファクトのようになってしまう。
より極端な情報のほうがアクセスが多くなる傾向があって、
中途半端な中庸の理論はうもれてしまう。
右でも左でも極端化したほうがフォロワー数が多くなり、
結果として対立の構図ができ、社会の分断が起きる。
兵庫県は知事選をやり直したが、いまだに問題が多い。
議会でも建設的な議論ができなくなっているし、
県民に向けての働く意欲も高まっているとは言えない感じがする。
選挙で現在の県知事を推した人たちの中には
こんなに分断が起きているなら、ほかの人にしておけばよかったと思ってる人もいるのではないだろうか。
知事選の対立候補が「外国人参政権を推進している」というまったくのでたらめを広めた人たちもいる。
ある思いを強く持った人たちが大量に発信する傾向があり、それにニュートラルの人たちが惑わされてしまうのだ。
〝自分放送局〟時代は、自由に自分の意見が言えるいい時代であるが、
極端に走りすぎることに関して、「いや、もしかしたら思い込みかもしれない」「間違っているかもしれない」と、自分をコントロールする力をつけていかないと、民主主義が危うくなる。
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ユダヤ人はナチスによって絶滅収容所で300万人以上が殺害された。
その歴史があるにもかかわらず、今度はユダヤ人がパレスチナ人を拷問している。
イスラエルのNGO「人権のための医師団・イスラエル」の発表によると、ガザ戦闘開始後、軍に連行されたパレスチナ人は3400人、医療関係者は250人。
病院の構造や人質の居場所などを聞き出すため、天井から吊り下げるなどの拷問が行われているという。
この間、軍拘束下で、少なくとも49人が亡くなった。
自分たちに負わされた深い傷があるはずなのに、
今度は加害者の立場になろうとしている。
イスラエルは、非道な暴力から一刻も早く脱却すべきだ。
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アメリカ連邦通信委員会は、ウォルトディズニーとその傘下の大手放送局ABCに対し、DEI(多様性・公平性・包括性への取り組み)をめぐって調査を開始すると発表した。
DEIの推進によって、雇用などに差別が発生している可能性があると指摘しているのだ。
企業や軍の中で黒人や女性が昇進することは、「不当な差別」と考えているようだ。
とんでもないことである。
結局、大事なのは、金持ち、白人男性。
金持ちで白人男性中心の社会を望んでいるとは言ってはいないが、
実質、アメリカをそういう国にしようと考えているように思える。
たくさんの人たちが平等にチャンスがつかめて、人生を楽しめる社会を作ろうと進めてきたことに対する逆行が始まっている。
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4/10放送の「林修の今知りたいでしょ!」の番組で、
ぼくは春の最強朝飯の第1位に新玉ねぎ、
第2位にブロッコリースーパースプラウトを選びました。
中盤には、ふきのとうもランクインしています。
それを知った、茅野市にあるレストラン・ピーターの3人兄弟のシェフたち。
チャレンジング精神が旺盛で、作ったのが
新玉ねぎをゼリー状にして、その上にスーパースプラウトをのせたもの。
日本料理とフランス料理の合体みたいで、とても美味しい一品でした。
食べながらシェフたちとディスカッション。
「ミニトマトを切って入れると彩りが綺麗」
「番組でもランクインしていたしらすを、上にトッピングすると、さらにタン活にもなる」
そんな提案をすると、工夫してみます、という話になりました。
ふきのとうの料理では、ピーター流のてんぷらが登場しました。
ふき味噌を入れたお餅を、さらにふきのとうで包んでてんぷらにしたという、手の込んだものです。
お餅か、ご飯か迷ったようですが、美しく作るためにはお餅のほうがいいことになったそう。
これはもう拍手しかありません。
こうやって鎌田の提案を受け止めてくれるレストラン・ピーター。
とてもあたたかく、一緒に被災地に行き、ステーキ丼やすき焼き丼、うな丼などを
被災した人たちにふるまってくれたことも。
あたたかいシェフたちです。
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「JOIKA 美と狂気のバレリーナ」
GWイチオシの映画。
アメリカ人女性で初めてボリショイバレエ団とソリスト契約を結んだジョイ・ウーマックの実話がベースとなっている。
ボリショイのプリマになるために、過酷な現実が待っていた。
完璧を求める凄まじいレッスン、ライバルたちのいやがらせ。
アメリカ人であることを理由に、落とされたりして、追い詰められていく主人公。
最後のチャンスで彼女が見せた踊りには圧倒された。
ぼくのバレエ観賞体験は、サンクトペテルブルクにあるマリインスキー劇場でのマリインスキーバレエ団の公演。
とても圧巻であった。
この映画「JOIKA」はバレエ好きではなくても、物語としてとても面白くできている。
4月25日、シネマシャンテなど全国で公開。
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『17歳のきみへ 人生で大事なことは、目には見えない』(集英社)
20年間、北海道から沖縄まで全国の高校で「教科書にない一回だけの命の授業」をしてきました。
そこで語ったことのエッセンスを、鎌田が語り掛けるようにまとめました。
芥川賞作家で芸人の又吉直樹さんは、対談でこの本についてこう語っています。
「10代の頃に読めていたらよかったな、と思いました」
「もしかしたら違う考え方もあるとか、違う選択肢もあるかもしれないと感じられる本だと思いました」
10代の若者に向けて書いた本です。
まず親御さんや祖父母が読み、子どもや孫にプレゼントするというのもいいですね。
小さな版型なので、どこにでも携帯し、気が向いたらページを開くのに向いています。
4月25日発売です。
ぜひ、お買い求めください。
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「わたのまち、応答せよ」
というドキュメンタリー映画が素晴らしい。
1200年の綿文化の歴史を持つ 三河・蒲郡市。
繊維産業の再興を目指し、若者たちが立ち上がる。
舞台は、ファッションの本場イギリス・ロンドンへ!
ワクワクする映画です。ぜひ映画館でご覧ください。
5月2日 ロードショー。
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生成AIに、今年の東大の入試問題を解かせたところ、
アメリカのChatGPTo1と、中国のDeepSeekはどちらも合格点に達した。
得点はChatGPTo1のほうが高かった。
その前年度は、ChatGPT4が合格点に達してなかったので、この1年間でシステムの進歩とより多くの情報の蓄積が進んだのだろう。
ぼくもAIを試したくて、検索エンジンのパープレキシティを月20ドルで利用しているが、無料のgoogle検索とそれほど大きな差がないように思っている。
むしろ、google検索のほうが歴史が長く、日本の情報をより多く蓄積しているため、
世界的に利用されているパープレキシティよりも日本人には、遜色のない情報を示してくれているような気がする。
AIは音声をすぐに文章化してくれるが、
かなり手を入れないと完成した文章にはならない。
また、膨大な知識を詰め込んでいるが、新しい発想を得意にしているわけではない。
特に、入試問題を解かせたときに、国語の長文読解で、小説の文章から推測するというようなことは苦手なようだ。
理科や地理なども特点が高くなかった。
しかし、こういうのはまた1年経つと大きく進歩するのだろうと思う。
記憶することはもうAIに任せて、むしろその膨大な知識を利用して、
自分の仕事や生活に利用していく方法を考えるほうが大事になってくるのだろうと思う。
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イーロン・マスクはやりたい放題だ。
米国ウィスコンコン州の最高裁判事の補欠選挙では、
マスク氏が支持する保守派の選挙集会で、有権者2人にそれぞれ100万ドルの小切手を贈り物議をかもした。
この選挙活動で、マスク氏の関連団体は少なくとも約27億4000万円を費やしたともいわれている。
保守派の候補が敗れ、リベラル派のクロフォード判事が勝利すると、
今度は「司法の腐敗」を主張して民主党を攻撃した。
自分の行いは棚に上げ、敵対するものに攻撃をかけている。
トランプが何をやってもお咎めなしにする体制をつくろうとしている。
アメリカから言論の自由がなくなり、リベラルな大学にはお金を回さない。
とんでもないことである。
自分に忠誠を誓わなければ、研究費を出さないなんて言語道断である。
マスクは、Xを買収して、アルゴリズム変更で親トランプ派の投稿を優先拡散してきた。
1人がエックスからを利用しなくなっても何の役にも立たないかもしれないが、ぼくはエックスを使わない。
テスラにも乗らない。
一人が意思を示さなければ、世界一金持ちのマスクは今後もやりたい放題になるだろう。
そんな世界を許すわけにはいかない。
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中学2年生と中学3年生の「道徳」の教科書に、ぼくの文章が掲載されています。
今までも、道徳や英語の教科書に何回か取り上げられました。
今回掲載されたのは「がんばるのはぼくの宿題」という文章。
40代のがんの末期の患者さんから「もうこれ以上、がんばれません」と言われて、立ちすくむぼく。
教科書では、患者さんにもうがんばれませんと言われた鎌田さんは、どのようなことを考えたんだろう、と質問しています。
患者さんと対話し続けることで、鎌田さんは、どうありたいと考えたのだろう。
誰かを支えたり、励ましたりするとき、あなたはどのようなことを大切にしていきたいだろう。
こんなふうに道徳の授業が展開されていくんですね。
もう一つの文章は「誰かのために」。
42歳のスキルス胃がんのお母さんが、子どものために最後の力を振り絞っておむすびをにぎるお話。
母はどのような思いで最後のおむすびをにぎったのだろう。
また、そのおむすびを娘はどのような思いで見つめていたのだろう。
こうやって、相手の身になって考えるウォーミングアップが行われているようです。
その過程で、ぼくの文章が使われていることはとても光栄なことです。
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<アメリカの崩壊>
累積債務は、アメリカが5500兆円、日本が1300兆円。
財政赤字とともに、双子の赤字と言われている貿易赤字は昨年、アメリカが185兆円、日本は5兆3000万円だった。
それでも対GDP比で言うと、日本の累積赤字のほうが圧倒的に危険と言われている。
トランプの強引なやり方には困ったもんだと言いながら、それでも国民の半分が渋々納得しているのは、この双子の赤字を減らそうとしているからだろう。
しかし、「世界の平和を作る」とか「民主主義を守る」というシンボルから、孤立主義を選択したアメリカが、短期間で双子赤字から脱するのは難しいのではないだろうか。
関税闘争をしている間に、スタグフレーションという不況がアメリカではじまり、それが世界に広がっていく。
世界全体と関税闘争するのではなく、まず中国とだけやって、
同盟国側ではアメリカ国民にインフレを起こさない程度に緩やかな関税にするという妥協案が必要のように思う。
トランプはやりすぎ。世界を壊す危険がある。
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<金持ち移民政策>
トランプ氏は不法移民を排除しながら、新しい移民政策を発表している。
7億4000万円支払えば永住権を得られる「トランプ・ゴールドカード」を販売するという。
もともとトランプ氏は、40代ぐらいからロシアのオリガルヒと繋がっていた。
トランプが所有する超高級マンションやホテルも、
ロシアのオリガルヒが物件を買っているという。
ロシアとウクライナのフェイクニュースも、オリガルヒから洗脳されている可能性もある。
結局、最後はお金。
ロシアや中国、中東の富裕層を相手に、アメリカの高級不動産市場を牛耳ろうとしている。
全てにおいて、お金を優先させる考え方にはどうしても納得がいかない。
差別と分断を産み、社会は荒れていく。
まさにその序曲が始まったような気がする。
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<マルコス対ドゥテルテ>
国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ていたフィリピンのドゥテルテ前大統領が逮捕された。
厳しい麻薬撲滅対策を実施。取締官に銃器を提供し、暴力行為を支持したという。
この逮捕の背景には、マルコス氏とドゥテルテ氏の対立がある。
現在の大統領はマルコス・ジュニア、副大統領はドゥテルテ氏の長女が務めている。
28年の次期大統領選では、ドゥテルテ氏の長女が大統領になるという紳士協定があったというが、まるでマフィアの戦いのようだ。
世界中で対立と分断が起きている。
人間という生き物は厄介な生き物だ。
そんななかで、少しでもまっとうな世界をどう作るか。
諦めないことが大事だ。
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<ステルス帝国主義批判>
ステルス戦闘機は、他国の領土に侵入しても見えないような仕組みがされている。
アメリカはまさに今、中国の共産党による全体主義を批判しながら、
他国への侵略をこの10年続けているロシアと手を結ぼうとしている。
不誠実な取引をして中国を包囲しようとしているように見えないことはないが、おそらく
どこかでディールして、3つの強権国家が世界を支配し、うまみを吸おうとしている。
トランプは啓蒙主義やリベラルなヨーロッパが好きではないのだ。
カナダに51番目の州になれと圧力をかけているのは口だけかと思ったが、結構本気なのではないか。
同盟国なのに中国よりも苛烈な関税競争を仕掛けている。
日本は国の体力が老化へ向かっている。
そんな状況の中で、世界を上手に泳ぎ回る政治力はますます必要になってくる。
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<新植民地主義>
トランプはパナマ運河やグリーンランドが欲しいという。
カナダもアメリカの州の一つになればいいと、
とんでもないことを考えている。
プーチンがジョージアやウクライナを狙っているのと全く同じ。
中国ではアフリカに巧妙に入り込んでいる。
明らかにザンビアを植民地化している。
ミャンマーの軍事政権を援助しながら、ミャンマーを思いのままにしようとも企んでいる。
新疆ウイグル自治区での教育や言語の抑圧もひどい。
トランプはロシアと中国を封じ込めるためと言いながら、
ロシアと手を組み、いずれは中国ともディールをする。
3つの強国がやりたい放題で世界を牛耳るということがないように、ヨーロッパが1つにまとまってしっかりと釘を刺し続けることが必要だ。
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日産自動車が漂流している。
車好きのぼくは時々、各社の車の魅力度を比較するが、やはりトヨタが優れている。
ホンダも乗ってもいいなと思う車が何種類かある。
三菱にさえ魅力的な車があるし、スズキのジムニーなんかにも乗ってみたいと思ったりする。
しかし、日産にはないのだ。
日産はどこかの会社に買いたかれるだろう。
外国の資本にとっては、日産が持っている含み資産は魅力的だ。
日産が外国の資本に買われてしまえば、次はセブン&アイ・ホールディングスだ。
コンビニはセブン-イレブンの圧倒的な勝利が続いていたはずで、黒字は出ているが、かつての勢いはもうない。株価も下がっている。
円安と株価が下がってることを利用して、結局、最後は抵抗してもアリマンタシォン・クシュタールに買収されるのではないだろうか。
日産やセブンイレブンは本来は魅力的な企業である。
それが、こんな安く買えるならと、外資は次々と日本の会社を買い漁っていくだろう。
日産はまずプライドを捨てて、トヨタかホンダの傘下に入って、世界の自動車企業の3本の指に入り続けることが大事だと思う。
円安でいいと言い続けた自民党安倍政権は、ものづくり大国日本をものすごく弱国化させてしまったように思う。
政治がしっかりしなけりゃいけない。
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